9/20/2014

The Little House

中島京子さんの「小さいおうち」を読みました。
後半から一気に読んでしまい、
出かける時もわざと各停で座って読んでました。
最後は泣きそうに。。歳を取ると涙腺が弱くなりますね。

戦前、東京のある一家に、タキさんという
住み込みの女中さんがやってきます。
会社員の旦那様、若奥さんの時子奥様やその息子と楽しく暮らしていきます。
その後、戦争が始まり、段々と粋な時代が変わっていきます。
そんな中、ふとしたことから奥様の秘密を知ってしまうことに。。

映画化もされて、観に行こうと思っていたのですが
邦画はほとんど観たことがなく
もたもたしているうちに上映が終わってしまっていました。

でも、先に小説を読めてよかったです。
自分の中で読みながら登場人物を想像できるところが
活字のいいところ。
映画でタキさん役を演じた、黒木華さんが
ベルリン映画祭で賞を取ったのはニュースになっていましたね。
わたしも、小説を読んだあとでも、タキさん役は
黒木さんにピッタリだと思いました。

13歳で山形から女中として上京してきた、という設定でしたが
昔は本当にそういう時代だったんでしょう。
13歳、まだ中学1年か2年で働かされ
いろんな家事を働きながら学び、20歳くらいでお嫁に行き。。

タキさんが、時子さん一家にご奉公する前に
小説家の先生の一家に女中として働いています。
その時に、女中さんでも頭のいい人と悪い人がいる、みたいなことを
言われるシーンがありましたが
タキさんは気の利く頭のいい女中さんでした。
そして、昔の女中さんは立派なワーキングウーマンだったと思いました。

こんなかわいいものが出ていたんですね、知らなかった!

去年の読んだ小説でベスト1は「阿弥陀堂だより」、
今年は今のところ、この「小さいおうち」がベスト1です。


こちらは「小さい嘘」。

もうひとつ、どうもうまく貼り付けられないので。。こちらから。

こんな女中さんだったらいいな。。